第1回
TALK to Me
肌と心を
すこやかに保つ直感力

第1回<br>TALK to Me<br>肌と心を<br>すこやかに保つ直感力

COLUMN

TALK to Me — 肌が教えてくれる、わたしごと。—
第一回目のゲストは、美容コラムニストとして、共感力の高いまっすぐな言葉で発信を続ける福本敦子さんが登場。美容と向き合うようになったきっかけから、肌と心の相互作用、現在のスキンケア選びでのこだわりについてお話を伺いました。

 

肌と心をすこやかに保つ直感力


—  いつから自分自身の肌や美容と向き合うようになりましたか?

スキンケア自体に関心を持つようになったのは高校生のころ。そのくらいから周りの子達がファンデーションとかを使うようになっていたのですが、私はなんか “それじゃない感” が強くて。じゃあ自分に合うものってなんだろう?と考えるようになったことがきっかけでした。

— 思春期ならではのトラブルもありましたか?

昔からニキビなどはあまりなくて、トラブルというのは敏感肌くらい。季節の変わり目に反応しやすかったり、余分な成分をスキンケアで与えたりするとすぐに荒れてしまうので、そういうところは気にしていました。

— 自分自身の肌に対する意識や感覚は当時から強かったのでしょうか?

テクスチャーや香りなど自分にとっての心地いい、心地悪いという感覚は昔から強かったと思います。言葉では説明できないけれど、直感的にこれは好きとか、これはなんか嫌だとか。そうやって取捨選択を繰り返していくうちに、自分自身の肌質にあったナチュラルコスメと出会い、その世界に魅了されていきました。


— 年齢とともにスキンケアの選び方や向き合い方にも変化はありましたか?

はじめの頃は失敗するのが怖くてあまり冒険ができなかったのですが、大人になって、いろいろ試しながら自分に合うものを絞っていくことで肌が安定してきて、今度はもう少し新しいことに挑戦してみてもいいかもしれないと遊びを入れられるようになりました。そうしてだんだんと選択肢がまた広がってきたように感じます。

— 普段から自分の肌と向き合ってきたからこそ、
  ゆらぎのコントロールができるようになったという感覚ですか?

そうですね。生理痛などと同様に、扱い方が分かってきた気がします。生理痛とスキンケアは結構近いと思っていて、痛みやトラブルの原因を知りたいというところから入っていって、大体分かったと思っても、季節や年齢によって変化していくじゃないですか。一つひとつに対応していくうちに柔軟性がついていくから、結果的に対処法や使えるものが増えていくんだと思います。

— スキンケア選びにおいて、変わらずに大切にされている軸はありますか?

洋服選びと同じように、テクスチャーが今の季節にあっているかなど、 季節に合わせたちょっとした塩梅や自分自身が心地良いかどうかは気にしていますね。すごくわかりやすく例えると、夏の暑い日にレザージャケットを着るというような、季節や環境に合っていないスキンケアを気づかずに選んでしまうことって実は多いと思うんです。誰かがおすすめしている美容法が、いつでも誰にでも当てはまるという訳ではないので、そこは見極めることが大事なのかなって。

— 確かに、SNSなどに出てくるおすすめを魅力的に感じることも多いですが、
必ずしも自分に合っているかと言われるとそうではないですよね。

もちろん、そういった知識は新しい扉を新しく開けてくれるので、ストックとして取り入れることも素敵だと思いますが、自分がどういう肌質でどういう反応を起こしやすいかとか、自分が住んでる環境や気候などを考慮して、うまく自分で混ぜ合わせられるようになることが1番大事な気がします。


— 忙しい日々の中で自分自身の状態と向き合う時間はどのように意識していますか?

旅などの移動が自分と向き合う時間につながっています。日常から少し離れることで客観的になることができ、知らぬ間に溜まっていた疲労などにも気づきやすくなります。あとは、毎日の動作の中で身体の変化や不調にふと気がつくことも。例えば、生理周期はどのくらいかな?とか、最近疲れてないかな?など。頭皮のサインも意識するようにしています。髪を洗うときに、頭皮が硬くなってないかな?とか、反対に浮腫んでるな!とか。また、プロの方の手を借りて客観的に気づかせてもらうこともあります。

— そういった肌や身体の不調は心とも相互作用があると思いますか?

それは学生時代から感じていました。アレルギー体質で春先になると花粉症もひどくって、疲れが溜まると肌がピリピリして痒くなっちゃうタイプだったんです。もうとにかく全部が不快でメンタルにきてしまって、「今日は痒いので帰ります」といって早退した日のことを今でも覚えています。

— 学生時代から変わらずに自分自身の心地よさに対して素直でいることで、
心や身体をケアされていたんですね。

当時はなにも意識していませんでしたが、心地よさや快適さを大事にしたいという思いを捨てずに来たことが、セルフケアを大切にする現在のライフスタイルに繋がっているし、結果としてお仕事にも繋がったのかなと思います。


— SNSを通してのコミュニケーションや仕事で出会う人たちとの対話から、
気づきを得られることなどはありますか?

自分一人だと分からないことって多いですよね。誰かと話してみてわかることも多いですし。以前、ポッドキャストのディレクターが言っていた言葉に「みんなが誰かの通り道で、誰かはみんなの通り道」というものがあって、私の中ですごく印象に残っています。人と関わることで互いに得られる気づきが必ずあって、もしも自分の思っていることと違ってもきっと糧になる。まさに “とおりゃんせ” ですね。

— 心地よくいるために、日々のなかで大切にしている、
とっておきのルーティンはありますか?

身体のバロメーターとして意識的に頭皮マッサージをして、不調などの変化を頭皮から拾うようにしています。あとは竹踏みとかも好きで、お皿を洗うときとかによくやっています。とっても手軽なのに、あれだけでも血行が促進されて足首が軽くなる気がします。やっぱり巡りって大事ですよね。

— 誰でも始めやすいですし、真似したくなりました。
今は色々な美容の情報が溢れていますが、
そこから自分に合うものを見つけるために大切なことはありますか?

直感力だと思います。最初にどう感じたのか、これが欲しいとか、なんとなくこれがいいなとかそういう自分の気持ちに素直になること。合わなかったらやめたらいいですし、そうやってトライアンドエラーを重ねて経験を増やしていくことが近道だと思います。


— TOUQU to tone の商品の中で気になるアイテムはありますか?

美容液とクリームのいいところを一つにした「クリムジョン」。どんな肌にも馴染みやすいテクスチャーで、乾燥ケアはしたいけどべたつきたくないという人にもぴったり。スキンケアの知識がなくて何を使えばいいか分からないという人にも取り入れやすく、今使っているものとマッチしやすい安心感があります。

— 選択肢が多いからこそ自分の肌には何が合うのか迷子になる方が多い中で、
このテクスチャーは新しい最適解のひとつになりそうですよね。

そうですね。でも、ただ質感の間をとっているからいいという訳でもなく、計算し尽くされた “ちょうどよさ” を感じました。仕事柄さまざまなアイテムを見てきたので、肌タイプや悩み、季節や環境に合わせてテクスチャーを選ぶのも好きなのですが、一般の方とお話をすると感覚的に自分に合うものを見つけることが難しいという声もお聞きします。とにかく保湿をしようとこっくりとしたクリームを選んで、夏場にべたつきに悩んでしまったり……。そういう方にただ一言、「これを使ってみて」と気軽に提案できるアイテムだと思います。

— これからどんな肌で、どんな私でいたいですか?

私も40代に入って、ちょうど境目の時期だと思います。エイジングサインとどう向き合うかという話が増えてくるのですが、私自身はどういうふうに年を重ねていきたいのか、どんな暮らしをする大人でありたいのか、もう少し時間をかけて考えていきたいです。

— 最後に、これまで出会った方たちの中で、素敵だなと思う人の共通点はありますか?

骨が強いことと、オタク気質なところ(笑)。自分が好きなことをずっとやっている人の方が元気ですよね。生きたいというエネルギーが強くあるというか。若い時は、みんなが持っていて自分が持っていないことに敏感になりがちですが、一定の年齢を過ぎるとそういう部分ではなく、いかに自分が好きなものをやってきたかということが重要になってくるんだなと感じます。ただ、まだ答えは分からないです。これからもっといろんな人と出会って、じっくり考えていきたいです。

 

 


 

【Profile】
福本敦子(ふくもと あつこ)
美容コラムニスト。「コスメキッチン」にて14年間勤務後、独立。オーガニックに精通した知識と独自のオーガニック美容論や心地よいリズムの語り口で紹介する「#敦子スメ」が、20代、30代の女性を中心に世代を超えて支持されている。著書に『今より全部良くなりたい 運まで良くするオーガニック美容本 by敦子スメ』(光文社)、『今から、これから。好きを感じる美容と生活』(幻冬舎)、『気持ちが上がればそれでいい 12星座と星占いby敦子スメ』(CCCメディアハウス)、近著に『気持ちいいがきほん』(光文社)がある。

instagram:@uoza_26
Podcast福本敦子のきくこすめ
YouTubeATSUKO FUKUMOTO



【Staff credit】
Photograph: Yu Nagai
Interview&text: Mikiko Ichitani

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