わたしがわたしを好きでいつづけるために、いま改めて美しく生きることについて考える。仕事への向き合い方から、日常における意識の持ち方、身体に取り入れるものや習慣にまつわるお話を通して、自身の好きに素直に生きる6名の女性にインタビューする連載企画です。第５回は、ファッションPRやセールス、グラフィックデザイナーなど幅広く活動する坂本采加さんが登場。いくつになっても夢を諦めない、自分だけの人生のつくり方、そのための心構えについてお話しいただきました。

海外の文化を自分のものに
オーストラリア滞在で

「母が留学の手助けをする仕事をしていたり、姉が留学していたりと、海外に対しての抵抗がない環境で育ちました。中学3年生の時、夏休みを使ってメルボルンに1ヶ月滞在したのですが、とても充実した1ヶ月で。帰ってきて英検を受けたら結果がすごく良くて、それを担任の先生が褒めてくれて、英語楽しいかもって思うようになりました」
高校一年の途中からニュージーランドに留学し、その後ハワイの短大に2年、ニューヨークの市立大学に2年通い卒業した坂本さん。
「ニューヨークでは、グラフィックコミュニケーションという学科を専攻していました。昔から、色彩やモノの配置がすごく好きだったんです。小学校の頃は、友達からノートのデコレーションをよく頼まれていましたね。なので、昔からグラフィックが好きな感覚が漠然とあって、ニューヨークに行ったら専門の学科があったので仕事にできるんだと思って。海外で暮らしたことは、その後の仕事に対する価値観にもかなり影響していると思います。いろんな人がいて、いろんな仕事があって。自分がやりたいことをベースに仕事を選べるということを教わりました」。

30歳をひとつの節目に
ロンドン留学という決意

帰国後はアートディレクターのアシスタントを1年半勤めた後は、かねてより興味を抱いていたファッション業界に転向。ファッションPRとして4年半働いた。順調にキャリアを積みながら、結婚を経て将来について考えていた頃、どうしてもひとつ叶えたい夢があったといいます。
「日本に帰ってきて6年、英語をもう一度勉強したいという気持ちが強くなってきたんです。私はすごく感覚的な人間なので、自分をもっと広げてくれる経験の方を大事にしていて。人間としてどっちの方が魅力的かなって。海外に行くことで自分が広がるかどうかはわからないですが、まずは自分の感覚を信じることを大事にしたくて、ロンドンへワーホリに行くことに決めました」
2023年5月よりロンドンへ渡り、現在は就職活動を経てファッションのセールスの仕事に就くことになったという。人生を自らの手で切り開いていく彼女が、自分を信じることができるようになったきっかけとは。

だめな自分もそのまま愛する
心と身体の健康メソッド

「一つのことをずっと貫いている人って、私にはないものなのですごく素敵だなと思うんです。昔はそこで比較して、この人はこうなのになんで自分はって思っていました。でもある時、それは自分の生き方ではないから比較しても意味がないということに気が付いたんです。自分は自分でいいという気持ちを、ちゃんと認められるようになってから生きやすくなりました」

生きやすくなった背景には、信頼している友人や、パートナーのサポートも大きかったという。
「憧れてる人に悩んでいる旨を伝えたら、私のいいところを伝えてくれたんです。憧れている人にそう言ってもらえたら、まあいいかって緩く考えられたんですよね。いままでは、憧れを伝えるのもかっこ悪いと思っていたんですけど、大人になってお酒を飲むようになって、素直に話せるようになったのかもしれません。周りの友人や、パートナーが私のことを肯定してくれたことが、かなり大きなきっかけになったと思います」

心も体も健康でい続けられるように、自分自身のケアも欠かさない坂本さん。
「山登りが好きで、都会に疲れた時に友達と登りに行きます。あとはとにかく寝る。お風呂に入って、キャンドルを焚いて、7-8時間くらい寝るとスッキリしますね。ロンドンは硬水なので、ヘアケアが少し心配です。ウェットな質感が好きなんですけど、ミューツのオイルはちゃんと髪に浸透して、ほどよいツヤ感を与えてくれる。いまは洋服に合わせやすいボブが定着してきましたが、朝はいつも寝癖がひどいので、さっと流してオイルをつけたら完成。匂いもスッキリしているので使いやすそうです」

【Profile】
Sayaka Sakamoto
1993年生まれ。福岡県出身。ニュージーランド、アメリカで高校、大学時代を過ごしたのち帰国。新卒でアートディレクターのアシスタントとして働いたのち、ファッション業界に転身。ファッション PRとして国内ブランドのPRを複数担当する傍ら、グラフィックデザインや翻訳の仕事もしている。現在はロンドンに拠点を移し、ファッションセールスを行っている。
instagram：@sa_ya_38

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